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Windows11非対応のPCをWindows11 24H2にアップグレードする ③ setup /product server コマンドを使ったアップグレード方法

先日、Windows11非対応である、intel Core i7-6700K CPUを積んだHPのデスクトップPCを、強引に Windows11 24H2 にアップグレードした

前々回の記事①ではアップグレードするまでの経緯を、前回の記事②ではいくつかあるアップグレード方法のうち、どれを選ぶかについて書いた ⬇️

 

この記事では、いくつかあるアップグレード方法のうち、setup /product server コマンドを使ってのアップグレードの実際について書く。

 

今回 Windows10 → Windows11 にアップグレードする Windows11非対応PC

★ 2016年に購入したHPのWindows10 PCのスペック ★
型番 :HP ENVY 750-180jp
CPU   :intel Core i7-6700K(4コア/8スレッド) ⬅️ CPUがWindows11非対応
メモリ:32GB(DDR4-2133)
SSD   :512GB SSD (PCI Express, M.2接続 AHCI
OS    :Windows10 Home(64bit)
GPU   :NVIDIA GeForce GTX 960 (2GB / GDDR5)

 

バックアップ

アップグレードに失敗した時に備えて、念のため以前紹介した、MiniTool ShadowMaker無料版を使って、Windows10のシステムディスク(C:ドライブ)をバックアップした。⬇️

バックアップ

 

Windowsそのものでも、10日以内なら Windows10にロールバックできるようだ。

より安全を求めるなら、どのソフトでもかまわないが、市販のソフトでバックアップを取っておくと良いとは思う。

 

"setup /product server" コマンドを使って、Windows11非対応のPCをWindows11にアップグレードする

前回の記事で、アップグレードのための4つの方法を紹介したが、今回のアップグレードでは、

"setup /product server" コマンドを使った。

具体的な方法を以下に示していく。

 

Windows11のダウンロード

まずは、Windows11のダウンロードページへ飛ぶ ⬇️

https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11

www.microsoft.com

 

下記の画面が表示されるが、「Windows11 インストール アシスタント」は使わないので、この画面の下にスクロールする ⬇️

ダウンロード画面

 

「x64 デバイス用 Windows11ディスクイメージ(ISO)をダウンロードする」が表示される。

「ダウンロードを選択」のボックスから ⬇️

下にスクロール

 

「Windows11(x64 デバイス用のマルチエディション ISO)」を選択し、下の「今すぐダウンロード」をクリック ⬇️

ISOイメージ選択

 

「製品の言語の選択」画面になるので ⬇️

言語の選択

 

「日本語」を選択し、「確認」をクリック ⬇️

日本語を

 

「ダウンロード - Windows11 日本語」の画面になるので、「64-bit Download」をクリック ⬇️

64ビットダウンロード

 

私の環境(約100Mb/秒)で約10分かかったが、
"Win11_24H2_Japanese_x64.iso" がダウンロードされた ⬇️

ダウンロードされたファイル

 

ISOファイルのマウント

ダウンロードフォルダを開き、
"Win11_24H2_Japanese_x64.iso" を右クリックして、「エクスプローラー」でファイルを開く⬇️

エクスプローラーで開く

 

セキュリティの警告がでるが、そのまま「開く」を ⬇️

セキュリティ警告



ISOファイルがドライブにマウントされる。

私の場合、搭載しているドライブが多いので、
"L:"ドライブにマウントされた ⬇️

Lドライブにマウント

 

無理に確認する必要もないが、マウントされた "L:"ドライブの中身はこうなっている ⬇️

Lドライブの中身

 

 一般的なドライブレター

私のように、ドライブが多いのは一般的ではないと思う。
普通は、"D:", "E:", "F:" あたりのドライブにマウントされるはず(既存のドライブの次のドライブ。下記の例では "F:"ドライブ)⬇️

Fドライブにマウント

 

⚠️⚠️⚠️ 自分の環境でマウントされたドライブレター ( "D:", "E:", "F:" など)を覚えておこう。

次項の操作で必要になる。

 

コマンドプロンプトを管理者として実行

タスクバーの「検索ボックス」"cmd" と入力すると、コマンドプロンプトが選ばれてくるので、右側の「管理者として実行」をクリック ⬇️

コマンドプロンプト選択

 

「管理者」として実行されたコマンドプロンプトが開く ⬇️

コマンドプロンプト起動された

自分の環境で "ISOファイル" がマウントされたドライブレター + ":" ( "D:", "E:", "F:" など)を入力し、Enterキーを押す。(この例では L: )(アルファベットの右は:コロン)⬇️

L:

カレントドライブ(一番左のアルファベット)がドライブレターになった事を確認する。
この例では、

L:\> ⬇️

カレントドライブ変更



次に、下記のように入力し、Enterキー(間隔は半角スペース)⬇️

setup /product server

 

setupコマンド実行



このコマンドでは、条件チェックの緩い Windows server をインストールするのだと setupコマンドをだまして、Windows11非対応のPCをWindows11 にアップグレードしている。

 

インストール開始

インストールが始まる。

"Windows Server" と表示されるが、気にせず「次へ」
(左下の「インストールの品質向上に協力する」をチェックすると、インストールが失敗するらしいので、チェックを入れないように)⬇️

インストール開始



ライセンス条項に「同意する」⬇️

ライセンス確認



引き継ぐ項目を選ぶ。今回は「ファイル、設定、アプリを保持する」を選んだ ⬇️
(その他を選ぶことも可能)

引き継ぐ項目



更新プログラムがダウンロードされる ⬇️

更新プログラム



「インストール準備完了」となるので、チェック項目を確認して「インストール」をクリック ⬇️

インストール準備完了



 

インストール中

(この項の画像は、モニタをスマホで撮った写真をトリミングしたもの)

細かく時間を記録しなかったが、インストールには20~30分程度かかったと思う。

インストール中 ⬇️

インストール中



続いて、更新プログラムの構成 ⬇️

更新プログラム構成中



 

インストール(アップデート)成功

これまでの設定やアプリ、アイコンがそのままに、Windows11にアップデートされた。
(この画像は、Windows11にアップデート直後のモニタをスマホで撮ったもの)⬇️

アップデート成功



Windows11非対応である、intel Core i7-6700K CPUを積んだHPのデスクトップPCが、無事 Windows11 24H2 にアップグレードされた ⬇️

Windows11のライセンス確認

 

まとめ

ISOファイルをダウンロードし、コマンドプロンプトで2行のコマンドを入力するだけで、簡単に Windows11非対応であるPCを、Windows11 24H2 にアップグレードすることができた。

コマンドプロンプトを使ったことのない人にとっては、心理的なハードルが高いかもしれないが、たかだか2行のコマンドを入力するだけのことだ

じっとしていても、Windows10のサポートは今年の10月には切れてしまう。

少し挑戦してみても良いのではないだろうか。

 

★★★

2025年4月17日にアップグレードし、今日(5月8日)まで、3週間毎日長時間使っているが、Windows11 24H2 は全く問題なく快適に動作している。


9年前の古いPCだが、動作速度等にもなんら不満は無い。
2026年10月には 24H2もサポート終了となるということだが、とりあえず当分はこれで使っていけそうだ。

 

★★★

"Flyby11" という、お手軽そうなアップグレード専用のソフトウェアも出ているようだ。
古いノートPCがあるので "Flyby11" を試してみようかと思っている。

試してみたらこちらに記事を書くつもりでいる。