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Windows11非対応のPCをWindows11 24H2にアップグレードする ⑥ Flyby11をフルに使って最も手軽にアップグレードする

5月14日に、Flyby11でFidoを使って何回もISOファイルをダウンロードしていたら、ダウンロードできなくなったという記事を書いた。
そのため、Flyby11を使うアップグレード方法は書かないつもりでいたが、その後1週間程したらダウンロード可能な状態に復活した。

懸案が解決したので、Flyby11を使って Windows11非対応のPCをWindows11 24H2にアップグレードする方法も記事にしておこうと思う。

この記事では、ISOファイルのダウンロードからインストールまで、Flyby11の機能をフルに使ってのアップグレードについて説明する

★★★

今回、アップグレードしたのは、Windows11非対応である intel Core i5-3340M CPUを積んだ、10年以上前の富士通ノートPC FMV A03003, メモリ16GB, SSD400GB(SATA)

(この記事では、複数回のアップグレードを行ってスクリーンショットを撮っている。そのためファイルのタイムスタンプに一部矛盾が出ているが問題は無いので、ご了承願いたい)

 

 

まずはダウンロードフォルダを確認しておく & 可能ならバックアップ

この記事は、あまりPCに詳しくない人でも Flyby11が使えるように書いている(つもり)。

PC操作にあまり詳しくなく、この記事のように Flyby11にすべてを任せてアップグレードしようと考えている人であっても、少なくとも「ダウンロードフォルダ」だけは確認しておいて欲しい。後で必要になってくる。

 

★ 念のため「ダウンロードフォルダ」の確認方法を

方法①:タスクバーの「検索ボックス」エクスプローラー」と入力すると、候補としてエクスプローラー」が選ばれてくる。(途中まで入力すれば認識してくれる)⬇️

エクスプローラー起動

 

エクスプローラーを開くと「ダウンロードフォルダ」がある ⬇️

エクスプローラーを開く



方法②:デスクトップに「PCアイコン」があれば(無い場合もある)、それをクリック ⬇️

PCアイコン



左側の「ナビゲーションウィンドウ」から「ダウンロードフォルダ」を選ぶことができる ⬇️

ナビゲーションウィンドウ



「ダウンロードフォルダ」の中身の例 ⬇️

ダウンロードフォルダ

 


★ そして、可能ならシステムのバックアップをしておく

アップグレードに失敗した時に備えて、念のため、以前紹介した、MiniTool ShadowMaker無料版 など(他にも無料で使えるバックアップソフトはいくつもある)を使って、Windows10のシステムをバックアップしておいた方が安全ではある ⬇️

savatrunk.com

 

とはいえ、このWindows11へのアップグレードは、めったに失敗しないとは思う。

また、アップグレード後に不具合があるようであっても、10日以内ならば Windowsの機能を使って、Windows10にロールバック(ダウングレード・復元)可能 ⬇️

savatrunk.com

 

Flyby11のダウンロード

GitHubの Flyby11のページへ ⬇️
github.com

 

画面右下の Flyby11をクリック。この時点(5月11日)での最新版(Latest)は Ver.2.4 ⬇️

Githubへ

 

ダウンロードページに進むので、"Flyby11.zip" をクリックしてダウンロード ⬇️

flyby11ダウンロード

 

マイクロソフトは、Flyby11を「危険なアプリ」と指定している。

Defender からエラーメッセージが出るので、「詳細情報」をクリック ⬇️

保護されている



Flyby11が問題だと出るが、かまわず右下の「実行」をクリック ⬇️

アラートを無視



最初に確認しておいた、「ダウンロードフォルダ」を開く。
"Flyby11.zip" がダウンロードされている ⬇️

Zipファイルをダウンロード

 

"Flyby11.zip" を「右クリック」して「すべて展開」を選択 ⬇️

すべて展開

 

展開先は、そのまま「ダウンロードフォルダ」の「Flyby11」に「展開」 ⬇️

展開先

 

展開された「Flyby11」ファルダが作成された ⬇️

展開完了

 

「Flyby11」ファルダをクリックして開き "Flyby11.exe" をクリック。
(Windows10 デフォルトでは、拡張子(.exe)が表示されず "Flyby11" となっている)⬇️

Flyby11実行

 

 

Flyby11の実行

"Flyby11"(Flyby11.exe)クリックして実行すると、Flyby11が起動する。
Flyby11の起動画面 ⬇️

Flyby11起動画面



⬆️ Flyby11起動画面に書かれているように、CPU POPCNT命令とSSE4.2 の両方にチェックが入っていれば、アップグレードができる可能性は非常に高い "Very High" となっている。
(POPCNT命令の詳細などは私もよくはわかっていないが、2010年頃より古いCPUではサポートされていないということだ)
(逆に言うと、古いCPUで2つのチェックが無い場合には、アップグレードできない可能性が高いということになる)

また一番下には、赤字で Windows10のサポート終了(2025年10月14日)までの日数が出ている。

その上にある緑色の "Start Upgrade Now!" をクリックしよう

Flyby11のメイン画面になるので、ここではダウンロードも含め、ほとんど自動でやってくれる

"Fidoを使用してダウンロード(推奨)" をクリックする⬇️

Fidoでダウンロード



ポップアップウィンドウが現れるので ⬇️

ポップアップウインドウ



次のように選択していき("Continue" を押していく)、最後に "Download" を選択 ⬇️

内容を選択



ブラウザが開き、ダウンロードが始まる(右上の赤い囲い) ⬇️
(ここで、メイン画面には「無事にダウンロードされた!」とか出ているが、まだダウンロード中。ファイルサイズは5.4GBで、100Mbpsだと20分くらいかかる)

ブラウザでダウンロード始まる

 

ダウンロード完了。ファイル名は "Win11_24H2_Japanese_x64.iso" ⬇️

ダウンロード完了

 

この後、もしも何も起こらないようなら、"More options..." から "Select from computer" を選択 ⬇️

オプション選択

 

 

ISOファイルのマウント

ISOファイルの選択画面になる。
もしも「ドキュメント」フォルダが開いた場合など、左側の「ナビゲーションウィンドウ」から「ダウンロードフォルダ」を選べばよい
右の、"Win11_24H2_Japanese_x64.iso" ファイルを選択する ⬇️

ISOファイルを選択



ISOファイルのマウントが行われる。これはすぐに終わる ⬇️

ISOファイルをマウント中

 

わざわざ確認する必要は無いが、SSDやHDDの後のドライブレターにマウントされているのがわかる。この場合は E:ドライブ ⬇️

マウント済み

 

準備完了 ⬇️

マウント完了



 

セットアップの開始

この後、自動的に "Windows Server セットアップ" が始まるはずだが、ちょっとした操作やタイミングで「セットアップ」画面が裏側に隠れてしまっていることがある。
PCの動作が止まったように見える場合、タスクバーのアイコンを確認し、クリックしてみよう ⬇️

セットアップは裏にいるかも



インストールが始まる"Windows Server" と表示されるが、気にせず「次へ」
(左下の「インストールの品質向上に協力する」をチェックすると、インストールが失敗するという記事もあるが、今回はチェックがあっても問題なかった)⬇️

サーバーインストール開始



更新プログラムのダウンロードが始まる ⬇️

更新プログラムのダウンロード



ライセンス条項に「同意する」⬇️

ライセンス同意



引き継ぐ項目を選ぶ。今回は「ファイル、設定、アプリを保持する」を選んで「次へ」 ⬇️(その他を選ぶことも可能)

引き継ぐ項目



再び更新プログラムがダウンロードされる ⬇️

再び更新プログラムのダウンロード



「インストール準備完了」となるので、チェック項目を確認して「インストール」を ⬇️

インストール準備完了



 

インストール中

(この項の画像は、ノートPCのモニタをスマホで撮ったもの)

SSDやCPUの性能にもよるが、インストールには30分~1時間程度かかると思う。
時間が長いので、省電力のためにモニタが消えてしまう場合がある。慌てて電源を切ったりしないように気を付けたい。

インストール中 ⬇️

インストール中



続いて、更新プログラムの構成 ⬇️

更新中



 

インストール(アップデート)成功

これまでの設定やアプリ、アイコンがそのままに、Windows11にアップデートされた ⬇️

アップグレード成功



Windows11非対応である、intel Core i5-3340M CPUを積んだ富士通のノートPCが、無事 Windows11 Pro 24H2 にアップグレードされた ⬇️

アップグレード確認



 

まとめ

Flyby11 を使うと、全自動とまでは言わないが、ほぼ自動的に Windows11非対応のPCをWindows11 24H2にアップグレードしてくれる。

ISOファイルのダウンロードやマウントも自動でやってくれ、コマンドプロンプトを開いて setup コマンドを打ち込む必要もない。

ユーザーは、唯一ダウンロードフォルダの場所を確認しておくくらいで大丈夫だろう。

Flyby11は、作者も言っているがあくまでもスクリプトであり、"setup /product server コマンド" を使ってのアップグレードと、やっていることは同じだと思われる。

 

ほぼ自動のおまかせも楽かもしれないが、何をやっているのかがわかりにくくて気持ちが悪いという人には、やはり "setup /product server コマンド" を使ってのアップグレードをお勧めしておきたい ⬇️

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また、Flyby11はレジストリも操作していると書かれている記事も一部に見かけるが、チェックしてみたところ、Flyby11はレジストリはいじっていないようだ。これに関しては今後別の記事で書く予定。

★ 2025/7/10追記 Flyby11とレジストリについて記事を書いた ⬇️

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