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キーボードレビュー⑥ 65% ゲーミングキーボード エレコム TK-VK200TBK「茶軸」

★★ 読まれる方への注意 ★★

TK-VK200TBK「ゲーミングキーボード」ですが、私は通常使いのメカニカルキーボードとして購入しました。
この記事はゲームをするうえでのレビューには、ほとんどなっていないませんのでご了承ください。

★★★★★★★★★

エレコム 65%サイズ ゲーミングキーボード  V-customシリーズ
TK-VK200TBK メカニカルスイッチ「茶軸」( タクタイル)を買いました。(キートップカナは印字されていませんが、日本語配列です)
購入したのは、2023年11月末なので半年近くたってからのレビューになります。(半年間このキーボードだけを使っていたわけではありません)
当時、メカニカルキーボードを持っていなかったので、かなり検討して最初の1台として購入しました。⬇️

VK200TBK全景

 

同じシリーズのエレコム TK-VK310SBK」(テンキーレス 80%サイズ 銀軸)も紹介しています。(内容にはこの記事との重複があります)⬇️

savatrunk.com

 

 

TK-VK200TBKのサイズと価格

テンキーも Fキーも無い 71キーの、いわゆる65%と言われるサイズです。
外形寸法:幅322.4mm×奥行124.7mm×高さ36.2mm(スタンド含まず)・48.0mm(スタンド時)
重量:約691g

以前紹介した「ビット・トレード・ワン BFKB92UP2」(テンキーレス80%)と比べると、当然ひとまわり小さいですね。(下がこの記事のTK-VK200TBK)

サイズの比較

価格ですが、2023年11月に Amazonで6,000円で購入。
2024年5月3日現在 5,260円で販売されています。

Amazonでは参考価格 11,980円なので、現在は 50%以上のディスカウントとなっています。

エレコムといえばオフィス用のイメージが強く、これまで見かけたキーボードなども一般的なものがほとんどでした。
それが、2022年にゲーミング市場に参入ということで、この V-custom シリーズ鳴り物入りで発表。
私もエレコムがマニアックなキーボードを作っているなどとは全く知らずに、今回いろいろ調べているうちにこのモデルにたどり着きました。

下記の「特徴」の項目でも書きますが、とてもしっかりしていて安っぽさなど全くないキーボードです。
エレコムとしては、ゲーミング市場に参入するため、製品の作りも価格も、気合が入っているなという感じがします。

ある意味とてもお買い得だと思います。

 

TK-VK200TBKの特徴

かなりマニアックに作りこまれているキーボードで、様々な特徴があります。
箱の裏面を載せます。⬇️

箱のウラ面

キー配列は一般的な日本語キーボードとは違う部分がかなりあります。
とはいえ 65%キーボードは単なるテンキーレスよりずっと小さいので、それぞれのキーボードごとに工夫というか「無理」がたいていあるものです。

 

省略されたキーとキーカスタマイズ

このTK-VK200TBKの場合は、ゲームに特化するために、「スペースキー」は大きく取り、「変換キー」「無変換キー」「カナキー」「メニューキー」などを省略しています。
しかし、その省略したキーが、キー引き抜き工具と共にきちんと提供されているのが非常に良心的なところです。⬇️

交換キー

 

また、専用のカスタマイズソフトを使ってキーの配置や機能は自由に変更可能です。⬇️

カスタマイズ画面

⬆️私の場合は、当然「左Ctrlキー」と「Capsキー」の入れ替えをし、一般的な日本語キーボードと同じにして日本語入力をしやすくする為、スペースキーの左側を「無変換キー」、右側を「変換キー」とし、「右Ctrlキー」を音のオン・オフキーとして使っていました。
(青色になっているキー)

 

他のキー配列の特徴

65%キーボードには、テンキーも Fキーも無く、漢字変換関係以外の特殊キーも省略されています。
Pause, ScrollLock, Insertキーは、通常まず触ることも無いですし、Home, End はExcelを使っているとたまに使うこともある程度です。私は Fキーも全く使わないので無くても困ることはありません。

逆にあって欲しいと思う特殊キーもあります(Fnキーとの同時押しでなく、そのまま押せるキーとして)。
私の場合は、「Print Screen」「Delete」「Page UP」「Page Down」キーがそれにあたります。
そして、このTK-VK200TBKには、この4つのキーが見事に装備されています。😀
(右端の縦1列。赤色で囲んだ部分。上から「Print Screen」(PS),「Delete」(Del),「Page UP」(Pg^),「Page Down」(Pgv)⬇️

右シフトキー

⬆️逆に、唯一気になるのが「右Shiftキー」(黄色で囲んだキー)で、普通のキーと同じサイズしかありません。

少ない場所の取り合いなので致し方ないのでしょうが、「右Shiftキー」が小さすぎて、「上向き矢印キー」をつい押してしまいます。まあ慣れの問題でしょうが。

 

また、上にも書きましたが「Enterキー」「BackSpaceキー」← キー)の右側に縦にもう一列キーがある 65%キーボードは多く、このTK-VK200TBKもそういう配置です。
ただ TK-VK200TBKは、その右端の1列との間に3mmほどの「隙間」を作っていることが、非常に良い点です。
(下の写真の黄色で囲んだ部分)⬇️
他の多くの65%キーボードではその「隙間」が無いために、「Enterキー」「BackSpaceキー」タイプミスしてしまうことがあります(「Enterキー」は大きいのでまだわかりやすいですが、「BackSpaceキー」は使いづらいことが多いです)

真上から撮った写真を下に載せます。左がTK-VK200TBK、右が他社の65%キーボード。⬇️

Enterきーの右側の隙間

とても細かい話ですが、実際に触ってみるとこういうところが効いてきます。😀

 

その他の特徴

TK-VK200TBKには、その他にも多くの特徴があり、書いているとあまりに長くなるので、簡単に紹介しておきます。

・柔軟なパラコードを採用した着脱式 Type-Cケーブル
(キーボードとこのケーブルの接続がType-C、PCとの接続はType-A)
(このケーブルは柔らかくて、とても良いです)⬇️

柔軟なケーブル

 

・追加の低遅延USBポート(Type-A)を装備⬇️

追加USBポート

 

(以下は項目を示すだけにします。わかりづらい用語が多いですが、製品のページ等で確認してください)
・独自開発専用エンジンとオンボードメモリを搭載
・ネオクラッチキーキャップ
・ダブルインジェクションPBTキートップ
・Nキーロールオーバー対応

 

カニカルキーボードの「軸」

多くのメカニカルキーボードに使われ、信頼性と歴史を持っているのがドイツCHERRY社の「CHERRY MXスイッチ」です。
このスイッチは性能ごとに色が違い、その色の名前で「赤軸」「青軸」などと呼ばれています。
現在では、CHERRY社以外の中国メーカーなどもスイッチを作っていて、それぞれの特性で「赤軸」や「青軸」などとして、キーボードメーカーに採用されているようです。

エレコムも2011年ころのキーボードには、このCHERRY社のスイッチを使っていたものがあったようですが、今回のTK-VK200TBKでは、CHERRY社とはどこにも書かれていないので他メーカーのものかなと思われます。(だからダメという訳ではまったくありません)

記事が煩雑になりすぎるので、「軸」については以下に、超ザックリとまとめておきます。

 

軸のおおまかなタイプ

リニア:クリック感が無く、滑らかな打鍵感(赤軸、銀軸、静音赤軸、黒軸)
タクタイル:わずかなクリック感がある(茶軸)
クリッキー:しっかりとしたクリック感とクリック音がある(青軸)

 

代表的な「軸」の特徴

・赤軸:リニア、クリック感無し、押下圧軽い、それほどうるさくはない
・青軸:クリッキー、クリック感強い、押下圧重い、うるさい
・茶軸:タクタイル、クリック感ややあり、押下圧やや重い、音も含めて赤軸と青軸の中間的特徴
・銀軸:リニア、クリック感無し、押下圧軽い、まあまあうるさい、ストローク・アクチュエーションポイントが浅く、わずかに押すだけで入力される。ゲーム向き
・静音赤軸(桃軸、ピンク軸):「赤軸」を静音化したもの
・黒軸:リニア、クリック感無し、押下圧重い、それほどうるさくはない

★★★ 「軸」については、いずれ詳しく別記事にまとめるつもりです。

 

TK-VK200TBKの打鍵感

TK-VK200TBKは「茶軸」です。メンブレンのキーボードより明らかに音はします。決して静かなキーボードとは言えないですが、とてもうるさいという程ではありません。
Youtubeの動画をいくつか見て、音を確認してから買ったので、こんなものかなと納得できる程度の音です(個人的感想です)。

打鍵感は非常に良いです。
キーボードそのものの作りの良さと相まって、安っぽいカチャカチャした音はせず、非常にしっかりとした打鍵感があります。
全体的な印象は大変良いのですが、長い時間使っていると指(手首の腱)が若干疲れてきました。
私にはこの「茶軸」(タクタイル圧60g)は、少しキーが重めに感じました。

 

「TK-VKシリーズ」のバリエーション

私が購入したのは TK-VK200TBK(65%茶軸)ですが、この「TK-VKシリーズ」には、「茶軸」「銀軸」「青軸」の3種類の「軸」があり、サイズも含めて多くのバリエーションがあります。下記に一覧を載せます。
(価格は 2024年5月3日 Amazonでのもの)

 

キートップが光らないタイプ

65%(この記事のタイプ)(追加のUSBポート有り、キーキャップグリップシート無し)
TK-VK200TBK(茶軸) 5,207円
TK-VK200CBK(青軸) 4,699円
TK-VK200SBK(銀軸) 6,519円

80% テンキーレス(追加のUSBポート無し、キーキャップグリップシート無し)
TK-VK210TBK(茶軸) 5,390円
TK-VK210CBK(青軸) 4,898円
TK-VK210SBK(銀軸) 6,186円

 

キートップが光るタイプ

65%(追加のUSBポート有り、キーキャップグリップシート付属)
TK-VK300TBK(茶軸)  6,800円
TK-VK300CBK(青軸) 不明
TK-VK300SBK(銀軸)  8,119円
TK-VK300SPN(銀軸)  9,980円(本体ピンク)
TK-VK300SWH(銀軸) 9,980円(本体白色)

80% テンキーレス(追加のUSBポート無し、キーキャップグリップシート付属)
TK-VK310TBK(茶軸)  6,470円
TK-VK310CBK(青軸)  6,819円
TK-VK310SBK(銀軸)  8,127円
TK-VK310SPN(銀軸) 11,980円(本体ピンク)
TK-VK310SWH(銀軸)10,400円(本体白色)

 

キーキャップグリップシート

キーキャップグリップシートはこんな製品です(写真は別売のもの。パッケージと中身です)⬇️

キーキャップグリップシート箱

キーキャップグリップシート中身

 

まとめ

TK-VK200TBKおよび「TK-VKシリーズ」について書いてきました。

上にも書きましたが、これだけたくさんのバリエーションを揃えるとは凄いですね。メーカーの本気を感じます。😀


ですが、やや謎な点がいくつかあり・・・

①「TK-VKシリーズ」には「茶軸」「銀軸」「青軸」の3種類があるのに、なぜか「赤軸」がありません。(「赤軸」が最も一般的といわれています)
キー配列や大きさ、作りも非常に良いので、「茶軸」よりキーが軽い「赤軸」か「静音赤軸」の機種があれば良いのにと思ってしまいます。
(それはゲーミングキーボードとしてではなく、一般的な使い方での要望になってしまうのかもしれませんが)

② 65%のTK-VK200,300シリーズには、追加の低遅延USBポートの装備があるのに、80%のTK-VK210,310シリーズには、それが無い。

TK-VK200,210シリーズには、キーキャップグリップシートが付属せず、TK-VK300,310シリーズには、それが付属している。

まあ、キーキャップグリップシートは別売もされているし、いらないという人も多いでしょうが、追加の低遅延USBポートはあった方が便利でしょうね。
なぜ、全機種につけなかったのかは謎ですね。コストの問題かな。🤔


まとめとして TK-VK200TBKは、かなりしっかりと作られていて、普通に考えたら 15,000円 ~ 20,000円 は軽く超えるクオリティだと感じられます。

実売  5,000円程度からこのキーボードが買えるのは、本当にバーゲンプライスですね。

ただ、メカニカルキーボードは「軸」によって打鍵感や音は大きく変わるので、買う前には実際に触れてみることをお勧めします。

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