サバのトランク

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読書「三体」(第一部)でやめてしまった方へ

★★★ ネタバレはありませんが「三体」の内容に少しだけ触れています。気になる方は読まないでください!! ★★★

文庫本も発売され、Netflix のドラマも間もなく(3/21)配信開始という事で、再び盛り上がっている劉慈欣氏のSF小説三体」ですが・・・、

(第一部)でめげちゃって、読むのをやめた方もいるんじゃないかと思います。
そういう方は当然「訳者あとがき」も読まれていないと思うのですが、じつはその「訳者あとがき」に訳者の大森望氏による、読むのをやめてしまった方に向けて読み方のアドバイスが書かれています。

 

<「訳者あとがき」より引用>
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なお、文革に始まる冒頭の過去パート(第一部)から読み出して、「なんか思ってたのと違う……」と本を閉じてしまった方がいたら、いったんページを飛ばして、汪淼が登場する現代パート(七七ページ)から読みはじめることもできる(理由は後述)。人によっては、そのほうが物語に入りやすいかもしれない。
<中略>
中国版は、なんと現代パート(本書七七ページ)から始まっているのである。文革当時を描く過去パートの開幕は、9章の途中(本書一九一ページ)から。
<中略>
第二部(七七ページ)から読みはじめて、一九一ページ一五行めまで来たら第一部(一三~七三ページ)を読み、そのあと一九一ページ一五行めに戻ってください。かなり印象が変わるはず(英訳版の訳者あとがきでケン・リュウも語っているとおり、エンターテインメントとしてはそちらのほうがリーダビリティが高いかも)。
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私は、著者の劉慈欣氏よりも4歳ほど年齢が上なので、文革文化大革命)や江青女子、紅衛兵など子供ながらに当時から多少は知っていました。
文革を知らない世代が第一部を読み始めたら、確かに読みやすくはないだろうなと私も感じていました。
文革を知っていても、多少読みにくいのは確か)

と、いうわけで「三体」を(第一部)でやめてしまった方は、まずは大森望氏の「訳者あとがき」をチェックして、この順で読んでみてください。
確かにこの方が、物語にグッと入り込んだ後に、「文革」の話になるので断然読みやすいと思います。

ひとつ注意点があり、
私が持っているのは、Kindle版なのですが、ページ数が大森氏の指摘とは、ずれています。

私がチェックしてみたkindle版のページなどを載せます。
・文庫版 77ページ → kindle版 62ページ(第二部 冒頭。位置No.813)
・文庫版 191ページ → kindle版 159ページ(9章の途中。位置No.2145)

kindle版のページ表示や「位置No.」にどこまでの再現性があるのかわかりません。ずれていたらごめんなさい)


ハードSFはなかなか読みづらい方もいると聞きますね。
私も家族や友人に勧めたけれど最後まで読めなかったといわれた事がありました。

でも「三体」を(第一部)でやめてしまったら、本当に面白いところまではたどり着いていないことになります。これはもったいないです!

ぜひもう一度、チャレンジしてみてください😃

 

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