先日ノートPC選びの記事を書きましたが、Amazon等でノートPCをチェックしていると、かなり値段の安い(1万円以下~3万円程度)中古PCが多数ヒットします。
- 中古ノートPCをチェックしてみたら
- Intel Core シリーズ 「世代」の見分け方
- "Windows11" に対応できるCPUとは
- 中古ノートPCの現状
- "Windows11" 搭載中古ノートPCの問題点
- それでもあえて買う?
- まとめ
- CPU 補足情報
中古ノートPCをチェックしてみたら
ほとんどの機種が、企業や官公庁のリースアップ(リース落ち)だと思われます。
私も5, 6年前に急遽ノートPCが必要になって数万円で買ったことがあり、「まあ、2, 3万円ならしょうがないかな」という程度の性能でした。
(モニタが見にくく、バッテリーは全然ダメでした)
ところが、最近の商品リストを眺めていると、そういった性能とは別に気になる点がありました。
ほとんどの機種が "Windows11" インストール済みとなっています。
「ん・・・? 大丈夫か?」
Intel Core シリーズ 「世代」の見分け方
中古PCのうたい文句には、
「Intel Core i5 搭載」とか「高速Intel Core i7 搭載」とか書かれています。
実は、これらのCPUの正式なCPUの型番は、Core i5-3340M とか、Core i7-8550U 等、後ろの方に「プロセッサナンバー」という数字が付いています。
i3, i5, i7, i9(シリーズ名)の部分だけではなく、その後ろに書かれている数字が結構重要なんです。
例えば、Core i5-3340M は第3世代、Core i7-6700K は第6世代、Core i5-12450H は第12世代です。
もうお分かりだと思いますが、
Core ix-nnnn
の nnnn の最初の部分の数字が世代を示しています。
第9世代までは最初の1桁、第10世代以降は最初の2桁です。
実は、この世代が第8世代以降でないと "Windows11" は正式には対応していないんです。
(第7世代の Xシリーズというタイプは対応していますが、かなり特殊なもので中古PCに搭載されていることは、まずありません)
私は、先日ミニPCを買う前までメインで使っていたPCが "Windows11" に適合していなかったので、その辺は詳しく調べましたよ。
"Windows11" に対応できるCPUとは
"Windows10" 搭載PCが "Windows11" にアップデートできるのは、
「Intel Core シリーズなら第8世代以降、AMDなら Ryzen 2000シリーズ以降を搭載したPCである」
という条件をクリアした場合だけです。
(その他にも、メモリ量等いくつかありますが、このCPUの条件が一番ネックになりやすい)
(AMDのRyzen搭載の中古PCは少ないようなので、この先は "Intel Coreシリーズ" 中心で話を進めます。Ryzenは最後にちょっとだけ)
と、いうわけで、第8世代より前のCPU搭載のPCに "Windows11" がインストールされて売られることは基本的に無いはずなんですが・・・🙄
中古ノートPCの現状
例えば、Amazonで「パソコン・周辺機器」のジャンルを選び、「ノートPC 中古」で検索してみます。ヒットしたノートPCのCPUをチェックしてみると、
Core i5-6300U
Core i5-6200U
Core i5-7200U
Core i5-7300U
Core i5-8250U
などがありました。
この中で "Windows11" に正式対応しているのは、一番最後の Core i5 8250U だけですね。(大抵の中古ノートPCが1~3万円程度なのに、この機種だけは6万円を超えていましたが)
なかには、正確なCPUの型番がわからない機種もありました。😠
"Windows11" 搭載中古ノートPCの問題点
"Windows11" に対応していないCPUを積んでいるのになぜインストールできているのかというと・・・
「無理やり」インストールしているからです。🙄
ただ、これは Microsoft も絶対に禁止しているというわけではありません。ただし「サポート対象外になるし、推奨しない」としており、また「更新プログラムを受け取る資格が無くなる」とも明記しています。
更新プログラムの案内が表示されないとか、更新プログラムを実行中にエラーメッセージが出て止まるという話もあり、
個人的には全くお勧めできないですね。😨
私も、前の機種のCPUが "Core i7-6700K" の第6世代で非対応だったので、最初は無理やりインストールしようかなと思ったりもしました。
しかし、更新プログラムでエラーが出るかもしれないとか、今後どうなるのかも全くわからないという事を知り、それは避けたいなと思って新しいミニPCを買いました。
それでもあえて買う?
とはいえ、中古ノートPCは 1~3万円程度とかなり安く、この記事の内容を知ったうえで割り切って使うというのであれば、まあ無くはないかもしれません。
それでも1万円を切るような機種など、極端に安いものはやめておいた方が良いと思います。安いものにはそれなりの理由があります。(メモリが少ないとか、CPUがかなり古いとか)
また、業者を選ぶとしたら Windows11 非対応であっても、「第〇世代」とはっきり書いているところは、まだ良心的と言えるかもしれません。
また、非対応なので Windows10 のまま売っている業者もあります。これが一番良心的でしょうね。
あと数年もすれば、ほとんどの中古PCのCPUが第8世代以上になってくるでしょうからこの問題もケリがつくかもしれません。
でもそのころには、Windows12 が発売されて同じようなことになっているのかもしれませんが・・・。😔
まとめ
"Windows11" 「無理やり」インストールの中古ノートPCについて書いてきましたが、
個人的には、今回書いたような問題のあるPCを買うより、前回の記事でお勧めしたようなスペックのノートPCや、
まもなく安い価格で多数発売されてくるであろう、Intel N100 や N95, N97 CPU 搭載の新品ノートPCを買った方が、結局長く使えて幸せになれるような気がします・・・。
大きなお世話で失礼しました。😅
CPU 補足情報
・Intel Core シリーズは最初の、i9, i7, i5, i3 の部分は数字が大きいほど性能が高く、その後ろのプロセッサナンバーも基本的には数字の大きい方が性能が高いです。
・AMD の Ryzen も最初の数字がシリーズナンバーで Ryzen 9, Ryzen 7,Ryzen 5, Ryzen 3 と、数字の大きい方が性能が高いです。その後ろのプロセッサナンバーも基本的には数字の大きい方が性能が高いです。
・ただし、世代を重ねるにつれて高性能になっていくので、古い i7 が最近の i3 に負けるなんてことはざらにあります。
・AMDのRyzenに関しては、 "Windows11" に非対応なのは1000番台だけで、このCPUを積んだ中古PCは、あまり見かけませんね。