2017年に Blu-rayを買っていた、映画「メッセージ」を7年ぶりに観ました。
映画の情報としては、
SF作品のアメリカ映画
ドゥニ・ビルヌーブ監督、エイミー・アダムス主演、原題 "Arrival"
2017年5月公開、配給はソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2017年第89回アカデミー賞:音響編集賞受賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、編集賞ノミネート
2017年第74回ゴールデングローブ賞:最優秀主演女優賞 エイミー・アダムス、最優秀作曲賞 ヨハン・ヨハンソン
原作は、テッド・チャン著「あなたの人生の物語」(中短編集「あなたの人生の物語」収録)
原作については、先日記事を書きました。⬇️
★ 謎解きのSFではないと思うので、この先少しネタバレありで書きます。
原作では、地球の軌道上に異星の宇宙船が現れるのですが、映画では地球上の12か所に直接出現します。
また、エイリアンとの接触も、原作では地球上に多数の「ルッキンググラス」(姿見)と名づけられた双方向通信装置で行いますが、映画では直接宇宙船の中へ。
言語学者である主人公の女性は、時制の概念を持たないエイリアンの言語を習得していくにつれ、「原因があってから結果が出る」「過去の上に未来がある」という因果律が、必ずしも正しいものだとはいえないという認識をもち始めます。そして、いつしか知らないはずの「未来の記憶」が主人公の中に蓄積されていくこととなってしまうのでした。
その「未来の記憶」には、結婚と離婚、そして生まれてくる娘の若くしての死が含まれていました。
この小説・映画のテーマは、
「娘の死」を含む未来を知ってしまった後でも、
・自分は未来において、その決まった通りの行動をとるのか?
・つらい未来を知る状況でも、人は平静を保っていられるのか?
といった点なのかな、と思います。
原作と比べ、映画では後半に話が大きく膨らまされており、映像的にも派手なものになっています。
私は、この映画化は非常に良い印象を持ちました。
原作は、それほど長くはない中編の作品なので後半はやや地味な印象があり、そのまま映画化してしまうと、ちょっと最後がつまらない作品になったでしょう。
アレンジされている部分もストーリーやテーマに無理はなく、エンターテインメントとしては、映画の良さがとても生かされていると思います。
アカデミー賞を取っただけあり、音は重厚で素晴らしく、また宇宙船などの映像も非常に迫力あるものでした。
原作の小説はやや難解な部分もありますので、映画の方がはるかにとっつきやすいと思います。
映画を先に観て、興味がわいたら原作も読んでみるというのはいかがでしょう?
SF小説に慣れていない方には、とりあえずは映画が、お勧めです。😃
DVD、Blu-Rayも当然ありますが、いまどきは配信でしょうね。
Netflix, U-NEXT, TELASA では定額の見放題に含まれ、
Amazon prime video, You Tube, Apple TV, Hulu などでは、有料でレンタル(407円)、購入(1019円)できるようです。(価格はAmazon prime videoのもの)
⬇️ 配信・DVD・Blu-Ray