*この記事は、ソフトウェアメーカーからの依頼により執筆している。
EaseUS Partition Master の概要
EaseUS Partition Master は、Windows用のパーティション管理ソフトウェアで、無料版(Free版)と有料版(Pro版, Server版, Unlimited版)があり、無料版では一部の機能が制限されている。
(この記事では、有料版については個人で使う可能性の高いPro版のみを扱う)
またPro版にも、1ヶ月、3ヶ月、永久版と3種類があり、当然価格が異なる。
1ヶ月版であれば、税込み3,949円となっている。(2025年6月現在)
EaseUS Partition Master の主な機能(Free版、Pro版共通)
・パーティションのサイズ変更(Free版では標準スピード、Pro版では高速)
・パーティションのフォーマット・削除・ワイプ
・GPT/MBRディスクの相互変換
また、以下の機能についてもFree版、Pro版共に可能で、メーカーから詳しい記事が提供されているので、必要ならば参照してもらいたい ⬇️
Free版では制限される機能(Pro版でしか動作しない機能)
・パーティションの分割
・WinPE 起動可能なディスクの作成
・パーティションの回復
・OS移行
・ディスクのクローン
・対応HDD容量が最大8TBまで(Pro版では制限なし)
★★★
この記事は、Free版でも利用可能な「Cドライブの空き容量を増やす」をメインテーマとしている。
ただし、他の機能にも一部触れるので、この記事を書くにあたっては EaseUS Partition Master Pro版を使用した。
使用したPCのスペックとドライブ構成
今回使用したPCのスペック ⬇️
RAM:16GB
OS:Windows11 Pro 24H2
必要ならば、このPCについての詳細は過去記事を参照 ⬇️
EaseUS Partition Master Free版とPro版のダウンロードとインストール
・EaseUS Partition Master Free版のインストールはこちらから ⬇️
★ この後、この記事ではPro版を使用する。
・EaseUS Partition Master Pro版のインストールはこちらから ⬇️
製品版を購入するか、無料ダウンロードしてからライセンスキーを入力する。
あとは、指示に従ってインストールする。特に難しいことはない。
EaseUS Partition Master のアイコンはこれ ⬇️
Cドライブの空き容量を増やす
「Cドライブの空き容量を増やす」という操作を行う。
想定として、買ってきたPCには1台のSSDが搭載されており、それがちょうど2分割されている状態がデフォルトだったとしよう。
私のPCのディスク1もそのような状態にしておいた。(C,D ドライブ)
EaseUS Partition Masterの起動画面 ⬇️
500GBのディスク1が、それぞれ半分(約238GB)の Cドライブ、Dドライブに分割されている。
Dドライブの容量を減らす
Cドライブの容量を増やすためには、まず Dドライブの容量を減らす必要がある。
EaseUS Partition Masterの「パーティションマネージャー」の画面(この画面がデフォルトで表示されている)で、Dドライブをクリック ⬇️
画面右の「サイズ調整/移動」をクリックし、「サイズ調整/移動」の画面に入る。
下に Dドライブが拡大されている ⬇️
下の Dドライブの左端を右方向にドラッグして、Dドライブのサイズを縮小する。
ただし、Dドライブに保存されているデータ量よりも小さくしようとすると、バーが赤くなりそこより右にはドラッグできなくなる ⬇️
そこで、Dドライブの容量を約100GBにし、右下のOKをクリック ⬇️
右下のタスクキューに「ディスク1のパーティションサイズ調整/移動(D:)」の変更が加えられ、Dドライブの左側に 137.14GBの(未割り当て)のエリアが表示されている。
この段階では、まだパーティションサイズの変更は行われていない。
このまま次のタスクを準備しても良いのだろうが、ここでは念のため1回ごとにタスクを実行することにするので、右下の「1個のタスクを実行」をクリック ⬇️
操作の内容が示される(Dドライブが 237.44GB --> 100.29GB)
容量に間違いが無ければ、右下の「適用」をクリック ⬇️
この後「操作を実行中です。お待ちください」という画面が現れる。
Pro版の場合、数分で操作は終了する。
この間、当然リセットや電源オフはタブーだが、他のソフトを動かしたりもしない方が良い。(エラーが出て操作が止まるはず)
そのため、ここでの操作はスマホで撮った写真を載せる ⬇️
Dドライブが約100GBに縮小され、137.14GBの(未割り当て)のエリアができている ⬇️
Cドライブの空き容量を増やす
続いて、Cドライブをクリック後、画面右の「サイズ調整/移動」をクリックし、「サイズ調整/移動」の画面に入る。
下に Cドライブが拡大されている ⬇️
下の Cドライブの右端を右方向にドラッグして、Cドライブのサイズを拡張し、OKをクリック。(または「すべての未割り当てを埋める」をクリックしてもよい)⬇️
右下の「1個のタスクを実行」をクリック ⬇️
操作の内容が示される(Cドライブが 238.65GB --> 375.80GB)
容量に間違いが無ければ、右下の「適用」をクリック ⬇️
この後「操作を実行中です。お待ちください」という画面が現れ、すぐに操作は終了し、「パーティションマネージャー」の画面に戻る。
Cドライブが拡張され、375.80GBとなっている ⬇️
無事「Cドライブの空き容量を増やす」ことができた
★ ここまでゆっくり確認しながらでも15分もかかっていない。
エクスプローラーで確認してみる ⬇️
Cドライブのプロパティ ⬇️
Dドライブのプロパティ ⬇️
未割り当てエリアがCドライブに隣接していなくても拡張可能だった
長くなるので、簡単に触れるが、未割り当てエリアが Cドライブと隣接していなくても(右側に未割り当てエリアがある)、上項と同様に Cドライブを拡張することが可能だった ⬇️
これは、単に Cドライブを隣接する未割り当てエリアに拡張するだけでなく、Dドライブを先に移動させ、その後 Cドライブの拡張も行なうことで実現しているようだ。 ⬇️
この隣接していないエリアへのパーティションサイズの拡張は、てっきりできないものだと思い込んでいたので、実現されていることには驚いた・・・ というかちょっと感動した。
その他の機能
パーティションの分割
この項目は簡単に触れる。
基本的な操作はこれまでとほぼ同じなので、それほど迷うことなく操作は可能だと思う。
Pro版ならば、パーティションの分割が可能となる。
個人的な意見だが、Windowsが入る Cドライブと、データを保存するドライブは別にしておいた方が何かと安全だし、バックアップ等も取りやすいと思う。
このEaseUS Partition Master Pro版を使えば、簡単にパーティションの分割も可能だ ⬇️
OSの移行
これもPro版でしかできない機能だが、起動ディスクをHDDからSSDに変更したい場合など、このEaseUS Partition Master Pro版で可能となる ⬇️
まとめ
今回、このEaseUS Partition Master を使って一番印象に残ったことは、パーティションのサイズ変更における高速性だ。
Free版では速度が落ちるということだが、何時間もかかるということもないだろう。
記事に書いたような、Dドライブを縮小し Cドライブを拡張するという操作ならば、トータルでも10分程度あれば終わってしまう。
本当にこんなに簡単で良いのか? とオールドPCマニアとしては思うところだ。
また、インターフェイスも直感的で非常に使いやすいと思えた。
★★★
一般のPCユーザーがパーティションのサイズ変更をしたいと思うようなことは、めったにないことかもしれない。
今回の記事は、Cドライブが手狭になり「Cドライブの空き容量を増やしたい」と思った人に向けて書いた。
そういうニーズがある場合には、まずはFree版で試してみると良いかもしれない。
ただ、1本の Cドライブしかなく、パーティションの分割を行いたい場合や、OSの移行等をしたいのであれば、Pro版の1ヶ月版の購入を検討するべきだろう。
2025年6月現在、1ヶ月版であれば税込み3,949円である。
1ヶ月もあれば大抵の必要な作業は終わるだろうから、これはかなり破格と言えるのではないだろうか。