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USBメモリ復元の検証!EaseUS Data Recovery Wizardの無料版を徹底解説

*この記事は、ソフトウェアメーカーからの依頼により執筆している。
*内容は、データ復元ソフトウェア EaseUS Data Recovery Wizard を実際に私(サバ)が使用しての紹介記事となっている。
 

EaseUS Data Recovery Wizard の概要

 
EaseUS Data Recovery Wizard は、Windows用のデータ復元ソフトウェアで、Free版とPro版(無料版と有料版)があり、Free版(無料版)では一部の機能が制限されている。
 
このソフトウェアで可能なこと(Free版、PRO版共通)
 
SSD, HDD, 外付けデバイスから削除・フォーマット・破損したファイルの復元・修復が可能
・ごみ箱からの復元
NASからもデータを復元
 
無料版での制限
 
無料版では、データの復元・修復が、最大2GBまでに制限される。
最初には500MBまで復元が可能SNSシェアすると、最大2GBまでのデータを無料で復元可能となる)
 
・付加サービス(テクニカルサービス等)が無い。
 
★★★
 
というわけで、実質的には復元できるデータ量の違いが一番大きいということになる。
言い換えれば、2GB(500MB)以内のデータ量であれば、無料版でもデータを失った時に役に立つ可能性が高いということだ。
 
ただし使用してみた結果、Free版ではビデオファイルの高度な修復はできないようだった。(後述)
 

EaseUS Data Recovery Wizard 「Free版」と「Proの体験版」の違い

 
⚠️⚠️⚠️ EaseUS Data Recovery Wizard には、「Free版」と「Proの体験版」があり、どちらにも「無料」という文字があり、検索エンジンによってどちらのページもピックアップされてくる。
 
しかし、その違いは大きく、
「Free版」は上記のように最大2GB(最初は500MB)までの復元・修復が可能
「Proの体験版」は、復旧ファイルのプレビューができるのみで、実際に復元・修復はできない
 
「復元・修復」ができなければ実用にならないので、この記事では、
EaseUS Data Recovery Wizard Free 版を基本に記述する。
Pro版についても一部紹介する)
 
⚠️⚠️⚠️ 左上に "Free" と表示されていれば、復元可能な「Free版」だ。
もし復元ができないという場合には、自分が使っているのがどちらのバージョンか確認してほしい ⬇️

Free版確認

 

EaseUS Data Recovery Wizard Free版のダウンロードとインストール

 
こちらのページに移動 ⬇️
 
このページに飛ぶはずだ ⬇️

ダウンロードページ

 
そこから少し下にスクロールすると、上に「無料ダウンロード」と出てくるのでクリック ⬇️

無料ダウンロード

 
 
インストーラーがダウンロードされる。"drw_fr_・・・" ( "fr" が Free版)⬇️

ダウンロードファイル

 
 
インストーラーが起動されるので「今すぐインストールする」 ⬇️

今すぐインストール

 
自動的に起動し、3ステップのチュートリアルが示される ⬇️

ステップ1

ステップ2

ステップ3

この後、一旦 EaseUS Data Recovery Wizard Free版は終了させておいた。
 
EaseUS Data Recovery Wizard のアイコンはこれ ⬇️

アイコン

 

使用したPCのスペックとドライブ構成

 
今回使用したPCのスペックは ⬇️
CPU:intel Core i5-8500T
RAM:16GB
SSD:512GB M.2 SSD (C, Dに分割) + 1TB SATA SSD (E)
OS:Windows11 Pro 24H2
(ソフトウェアの動作確認用として他に3台のPCを使用した。OSはすべて Windows11 24H2)
 
★★★
 
まとめ買いしてあった新品のUSBフラッシュメモリをPCに接続 ⬇️

USBフラッシュメモリ

 
USBフラッシュメモリを加えたPCのドライブ構成
F:ドライブが KIOXIA USBフラッシュメモリ ⬇️

ドライブ構成

 

USBフラッシュメモリで消去したファイルの復元

 
KIOXIA USBフラッシュメモリ(F:) 4つのファイルをコピー
左から、TXT, MP3, JPG, MOV(テキスト、音楽、画像、動画の各ファイル)

ファイルをコピー

 
4つのファイルを削除する。
リムーバルメディアなので「ごみ箱」には入らず、いきなり「完全な削除」となる ⬇️

ファイルを削除

 
空になった USBフラッシュメモリ(F:) ⬇️

空になったフラッシュメモリ

 

EaseUS Data Recovery Wizard Free版の起動とファイルの復元作業

 
EaseUS Data Recovery Wizard Free版を起動し、
KIOXIA USBフラッシュメモリ(F:) を指定して、右下の「紛失データの検索」をクリック 

USBフラッシュメモリを検索

 
検索(スキャン)が始まる。
クイックスキャンはすぐに終わり、高度なスキャンが自動的に始まる ⬇️

高度なスキャン

 
スキャンが完了。「復元開始」をクリック ⬇️

復元開始

 
ピクチャ、ビデオ、ドキュメント、オーディオのファイルがそれぞれ検出されている ⬇️

検出されたファイル

 
JPG データを確認 ⬇️

JPGファイルを確認

 
MP3 データを確認 ⬇️

MP3ファイルを確認

 
MOV データを確認 ⬇️

MOVファイルを確認

 
検出されたファイルをすべて選択する ⬇️

ファイルをすべて選択

 
ファイルの保存先を選択(復元したいファイルが存在するドライブ以外の、他のドライブを選択する)⬇️

保存場所確認

 
保存先の確認だが、Free版では左側の「修復前」を選ぶしかない ⬇️

Free版は修復前を

 
上記右側の「修復済み」を選ぶと、Pro版の購入を促す画面に飛んでしまう ⬇️

Pro版購入画面

 
恐らくビデオは修復されない形で復元が完了した ⬇️

復元終わり

 
保存された復元フォルダ ⬇️

保存先フォルダ

 
復元フォルダの内容のメインの部分。動画のMOVファイルだけプレビューが見えていない ⬇️

保存先フォルダの中身

 
ちょっと見にくいが、TXT, MP3, JPGの各ファイルは無事復元された ⬇️

3種類のファイルは復元

 
上記でプレビューが見れなかったことから予測されたように、動画ファイルは復元できなかった ⬇️

動画ファイルはNG

 
Pro版にアップグレードすると修復ができるようだ ⬇️

Pro版なら修復可能

 

Pro版で動画ファイルの修復成功

 
その後、Pro版をインストールし動画ファイルの修復を試みた。
右側で修復が行われている ⬇️

Pro版で修復してみる

 
Pro版(左上に "Pro" と表示されている)での復元後の画面。プレビューで動画が表示されている、両端の2つのファイルは復元が成功していると思われる ⬇️

2つは修復されている

 
実際に、ビデオファイルは修復されていた ⬇️

動画再生OK



USBフラッシュメモリ以外の SDカード、SSD、HDDなどからの復元

 
USBフラッシュメモリ以外の SDカード、SSD、HDDなどからの復元についても、基本的には、上記のUSBフラッシュメモリからの復元と同じ事が可能だろう。
メーカーのサイトには「HDDから消去したデータを復元する方法」というページもある。
 
外付けのSDカードはUSBフラッシュメモリと同じだろうし、内蔵のSSD、HDDについては通常の削除であれば「ごみ箱」に移動するだけなので、当然そこからの復元が可能だ。
 
「ごみ箱を空にする」操作をしてしまった場合については、次項に示している。
 

ごみ箱からの復元

 
メーカーのサイトには「ごみ箱から削除したファイルを復元する方法」が示されている。
通常、内蔵のSSDやHDDに保存されたファイルを削除した場合、そのファイルは「ごみ箱」に移動される
この「ごみ箱」のファイルは「元に戻す」を選べば、復元することができる。
 
しかし、その後「ごみ箱を空にする」という操作をすると基本的には復元はできなくなる
 
そこで、今回取り上げたようなソフトウェアの出番となるのだろうが、今回私が試した限りでは、「ごみ箱を空にする」操作の後では、ファイルはうまく復元することはできなかった
 
「ごみ箱を空にする」操作後、すぐにソフトウェアを立ち上げ、「ごみ箱」そのものや削除したドライブの復元の操作を試みた。しかし、複数のPCで何回もやってみても、どうしてもうまく復元することはできなかった。
 
私のPC環境に何か問題があるのかもしれないが、うまくいかなかった原因については今のところわかっていない。
 
ただし、今回消した4つのファイル以外で、復元できた古いファイルは多数存在した。一部の JPGファイルの例を示す ⬇️

復元されたファイル

 

まとめ

 
EaseUS Data Recovery Wizardについて、今回はUSBフラッシュメモリを中心にレビューしたが、その他にもディスクをフォーマットしてしまった場合や、クラッシュしてしまった場合でも復元の可能性があるということだ。
 
ソフトウェアのインターフェイスは直感的であり、ほとんどマニュアルなどを見なくても操作は可能だろう。
 
復元できる容量の制限(最大2GB(最初は500MB)まで)はあるものの、いざという時に備えて「Free版」をインストールしておくと安心感はあると思える。
 
大量のデータを失ってしまったら、「Pro版」を購入するしかないわけだが、大切なデータはお金には代えられないわけで、1万円以下で手に入る容量無制限の「Pro版」は、十分にその価値がある可能性が高いといえるだろう。
 
 
実際にデータを失った時にあわてないためにも、とりあえずは「Free版」を手に入れ、このレビューで書いたような方法でのファイルの復元を、一度は試しておくことをお勧めしたい。