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HPの整備済中古PCを買ってみた ⑤ SSDのスピード比較

2024年11月に、HP ProDesk 400 G4 DM の整備済中古PCを買いました。
記事①で、スペックと外観、内部を紹介しました ⬇️

記事②~④のリンクは最後にあります。

この記事⑤では、SSDのスピードをチェックし、他のSSD, HDDとの比較もしてみました。

 

HP ProDesk 400 G4 に付属してきたSSDのスピード

今回購入した HP ProDesk 400 G4 は整備済中古PCですが、新品の M.2 SSD が付属していました。

Hanye の PCIe Gen3.0x4 NVMe SSD 512GB ⬇️

PCIe 3.0 SSD

転送速度はシーケンシャルリードで、最大 3100MB/s ということです。

CrystalDiskMark で実測してみると ⬇️

PCIe 3.0 ベンチマーク

見事、理論値とほぼ同じ、3096MB/sが出ています。
(一番左上の数値。シーケンシャルリード, ブロックサイズ:1MB, マルチキュー8個:Q8, シングルスレッド1個:T1 での値) (SEQ1MQ8T1)

3万円以下で買った5年前のPCとしては、なかなか良い速度が出ていると思います。

 

HP ProDesk 400 G4 に増設した SATA SSDのスピード

HP ProDesk 400 G4には、2.5インチのSATA3のSSDまたはHDDが増設できるようになっています。
(増設の詳細については、記事② 参照)

1TBのSATA SSDを増設しました ⬇️

SATA SSD

 

SATAの理論値は最大で 600㎆/s です。実測値は ⬇️

SATA

ほぼ理論値に近いスピードが出ているのがわかります。

 

MINISFORUM UM773 Lite 付属の PCIe Gen4.0 SSDのスピード

2024年1月に購入したミニPC、MINISFORUM UM773 Lite には PCIe Gen4.0 SSD が実装されていました。

★左が MINISFORUM UM773 Lite、右が今回の HP ProDesk 400 G4、2台の下にあって少しだけ見えているのが、2016年に購入したHPのミドルタワーPC

ミニPCと今回のPC

 

★MINISFORUM UM773 Lite 付属の Kingston の PCIe Gen4.0 SSD

PCIe 4.0 SSD

 

PCIe Gen4.0 のSSDも測ってみましょう ⬇️

PCIe 4.0 SSDベンチマーク

最大 4790MB/s となっていて、Gen3.0x4の 3096MB/s よりだいぶ速いですね。

メーカーのサイトを見ると、最大スピード 3700BM/s となっています。
メーカーの数値よりずいぶん速いんですが、チェックしたデータが違っていたのか?
まあ、速い分には良いんですが…。

 

SATA接続のHDDのスピード

ついでなので、HDD(ハードディスクドライブ)の速度も確認しておきましょう。
2016年に購入したHPのミドルタワーPCで使っている、SATA接続された3TBのHDDのスピードを測ってみました ⬇️

SATA HDD

このHDDは、7200rpmのドライブで、2016年当時はそれなりに速いものでしたが、SSDと比べると速度的にはもはや辛いものがありますね。

 

せっかくなので、並べて比較してみましょう

この記事は HP ProDesk 400 G4 の SSDについて調べるのが目的でしたが、その他のSSD・HDDなども調べてみたので、せっかくなので比較してみましょう。

シーケンシャルリード

まず、"CrystalDiskMark" の左側の一番上のデータ(シーケンシャルリード, ブロックサイズ:1MB, マルチキュー8個:Q8, シングルスレッド1個:T1) (SEQ1MQ8T1)  の部分で比較してみます。

表にしてみます ⬇️

シーケンシャルリード データ

数値だけでは、その差のイメージがつかみにくいかと思うので、グラフにしてみます ⬇️

シーケンシャルリード グラフ

結構えげつないほど差があるのがわかりますね。

 

ランダムリード

次に、ランダムリードです。
実際のOSやアプリ、ゲームの起動など、体感的なところはこのランダムリードの値が現実に近いといわれています。
"CrystalDiskMark" の左側の上から3番目のデータ(ランダムリード, ブロックサイズ:4KB, マルチキュー32個:Q32, シングルスレッド1個:T1 )(RND4KQ32T1) の部分で比較します。

表にしてみます ⬇️

ランダムリード データ

 

こちらもグラフにしてみましょう ⬇️

ランダムリード グラフ

SATA接続のSSDがかなり良い数値を出していて、PCIe Gen3.0x4 とほとんど変わらない値です。
ランダムな小さいデータになると、データを探す時間がかなり必要になってきて、単純な転送速度よりもそちらが効いてくるようです。
そうは言っても、PCIe Gen4.0 はさすがにそれらの2倍以上の値を叩き出しています。

HDDは記録されたデータがある場所まで、実際に読み出し用のヘッドが物理的に移動する必要があるので、かなり悲惨な結果になっています(値は 1.7MB/s と、もはや棒グラフの長さがほとんど無い 😮)。SATA SSDと比べても100倍以上の差をつけられています。


★ 3年近く前の記事ですが、大きいゲームの起動時間を計測した結果、PCIe Gen3, Gen4, SATA と接続に関係なく、SSDであれば大きな差はなかったというデータもあります。
(さすがにHDDはかなり遅かったということですが) ⬇️

pc.watch.impress.co.jp

私も、ゲームはSATA接続のSSDから起動していますが、HDDから起動していた頃に比べると圧倒的に速くて快適です。

 

まとめ

2024年11月に購入した HP ProDesk 400 G4 の SSDの性能を調べるのが、この記事の本来の目的でしたが、計測ついでに色々な比較をしてみました。

まず、HP ProDesk 400 G4 のSSDは、中古整備業者がきちんとスペックに対応した新品を取り付けてくれていたので、5年前のPCとしては十分な性能が出ていると思います。
(このPCのCPUは Core i5-8500T で、対応するのは PCIe Gen3.0x4 まで。上記のように、きちんとそのスペックのSSDが取り付けられていました)

メモリも16GB、SSDも新品で512GBと非常に満足できるスペックでした。


それにしても、最後の2つのグラフは結構インパクトがあったと思うのですが、どうでしょう?
M.2 のコネクタが無い古いPCでも、HDDを SATA接続のSSDに替えるだけでシーケンシャルリードで3倍、ランダムリードなら100倍以上のスピードアップが可能です。

我が家でも数年前、家族のノートPCを HDDからSSDに交換してずいぶん快適に使えるようになりました。

ただし、そういう古いPCも、いよいよ今年はWindows10のサポート終了という問題に直面してしまいますね。

私は今のところ UbuntuLinuxを入れて使ってみようかなと思っています ⬇️

savasurvival.hatenadiary.com

ネットで  "Windows10 Linux""Windows10 Ubuntu" などと検索すると、
「Windows10のサポート終了を機に、UbuntuをはじめとするLinuxに乗り換えてみませんか?」みたいな記事がたくさん出てきます。

Windows10を使っている人は、ちょっと調べてみるのも良いかもしれませんよ。

 

★このシリーズの、記事②~④へのリンク ⬇️

 

購入したのは、こちら⬇️